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田中 治

税法および財政法の実証的研究

教授 田中 治

<専門分野>税法・財政法
<研究室>光塩館427

プロフィール

 1952年愛媛県生まれ。京都大学法学部、京都大学大学院法学研究科博士課程を経た後、大阪府立大学経済学部教授を経て、2008年に同志社大学に赴任。1999年に京都大学博士(法学)。1996年から2004年まで大阪府労働委員会公益委員(2000年から2004年まで同委員会会長)。2006年から2008年まで、および2009年から2015年まで公認会計士試験委員。

私の研究

税法を軸として、これに財政法に関するテーマをあわせて、幅広く研究しています。租税裁判の動きを意識しながら、所得税、法人税、相続税、消費税などの国税や、住民税、事業税、固定資産税などの地方税に関する解釈論、立法論に取り組んでいます。時には、産業廃棄物税などの地方公共団体の新税創設にかかわることもあります。財政支出の法的統制にも関心があります。

私の近時の研究関心の一つは、租税とは何か、手数料、使用料あるいは寄附金との違いは何かという問題です。租税は、行政が提供した役務の対価ではありません。火事が起きた時に、納税額に応じて消防自動車が駆けつける時間が違うなどということはありえませんし、またそれは許されません。租税は、たとえ自分が直接に利益を受けなくとも、社会公共の利益のために応分の負担を求められるものであって、世の中の「共存共栄」を図る仕組みといえます。問われるべきは、社会全体で支えるべき共同の事務は何か、その費用を公平に負担する仕組みは何か、ということです。このように考えると、近時の税制改革においてしばしば強調される「受益と負担の均衡」、「(地方税の)応益原則」などの議論は、はたして妥当かどうか、が問われることになります。

もう一つの関心は、法律に基づいてのみ税負担を負うという租税法律主義(憲法84条)の現代的意義を徹底し、これを制度上深く根付かせることです。現状は、憲法の建前とは裏腹に、行政への依存が相当大きくなっています。必要以上の政令への委任や通達への依存がその例です。また税務署は、時として強引に、一般的な課税の公平や租税正義を理由に課税処分に及ぶことがあります。このような状況を改め、納税者の正当な権利を保護するために、税制や税務行政に対する法的統制を強める必要があります。

講義・演習・小クラスについて

講義は、税法の全体像を概観します。何が、なぜ、争いになるのか、どのような考え方が対立しているか、などにつき、具体的な紛争例を交えて分かりやすく説明します。

2 年次演習は、「暮らしと税金」をテーマにします。導入部分はクイズ形式で、税金をめぐる考え方の違いや対立はなぜ起きるか、を考えます。論理を組み立てる楽しさ、多様な考え方や価値観があることのおもしろさ、議論し表現することのおもしろさなどを感じてもらいます。

3 年次演習および4年次演習は、主に「税金をめぐる紛争例」をテーマにします。所得税、法人税などの裁判例を素材に、争点の整理の仕方、説得力ある主張の仕方などを具体的に身につけます。

私は、価値の多様性を認めるとともに、論理的、合理的にものを考えることのできる、行動力ある学生、院生を育てたいと考えています。とりわけ演習については、「よく学び、よく遊べ」を大切にした、意欲的な学生の参加を望みます。