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法律学科

「税」とは何か

助教 山本 尚平  YAMAMOTO Shohei, Assistant Professor

専門分野 税法
Tax Law
研究室 光塩館303
業績リスト
List of Research Achievements
助教 山本 尚平

私の研究

「税」とは何でしょうか。税は少なければ少ない方がよい、という意見をよく目にするように思います。しかしそれでよいのでしょうか。あるいは、そう思う人が多いのはなぜなのでしょうか。

例えば、「税」収のない政府を考えてみます。経営の神様ともいわれる松下幸之助氏は、各年度において剰余金をうみだすということを積み重ね続けることで、将来的には無税国家ができるのではないかとの見解を示していました。しかし少なくとも現在の日本の財政状況からは夢物語でしょう。そうだとすれば、政府の運営のためには、やはり何らかの負担が必要だということになります。

そこで、「税」ではない、国民や住民の負担の方法を考えてみると、例えば、料金や賦課金といったものが挙げられます。しかしこれらはいずれも、負担に対する受益が観念されます(ただし一部は応能性が高い)。これに対して、税は、負担した納税額に受益が対応しないという性質(非対価性)があります。そのため、納税しているのに利益がないようにみえて、税が槍玉に挙げられやすいといえそうです。

しかし、税の特徴の1つである非対価性は、必ずしもデメリットであるわけではありません。世の中全体で誰かを見捨てることなくともに生きていくことを目標にして、そういった社会をつくり、維持していくためには、むしろ非対価的な負担が欠かせないのです。「税は人の共存共栄の礎」とは、私がある先生からいただいた言葉ですが、そういった両面を冷静にみる必要があります。

その一方で、税には、課された税は逃れることのできないという性質(強制性)があります。この点において、税とは、国民の代表である議員の集う議会を通じて制定された法律の定めるところに基づいて課されるものであり、その法律によって、国民はその納税の義務を負うという観点(憲法30条、84条)から、税法の解釈を行い、税務行政をみていく必要があります。

このようなことを念頭に置いて、現在は、所得税や法人税などの租税実体法、納税義務や税務調査、不服申立制度などの租税手続法、納税義務の適正な実現を図る税理士制度、統一性と特殊性が併存する地方税財政に注目して研究を進めています。

講義・演習・小クラスについて

リーガル・リサーチでは、これから法学を学ぶために必要となってくる知識・考え方・技術などを内容とする授業を行います。積極的に学ぶとともに、学生同士、親睦を深めてくれたらいいな、とも思います。

法学【人生と税法】では、これからのみなさんの人生に生じる(かもしれない)ライフイベントにおいて遭遇する税について、時系列的に説明します。

特殊演習(2コマ)は、内容が専門的なので、各回のテーマにつき私がした説明を基にしながら、学生のみなさん主体のディベート形式で授業を行います。もちろん、学説や裁判例に拘束されない自由な発想も歓迎します。授業のテーマは、【税理士制度の意義とその役割】、【地方税財政制度の法的問題】の2つです。

大学では勉学に励みつつ、様々な出会いを大切にしてください(私自身は、学生のときにはいくつかの学生スタッフをしていました)。

プロフィール

1997年滋賀県出身。
同志社大学法学部法律学科卒業、同大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学・同志社大学)。運よく在学中に税理士登録もできました。

趣味は野球で、するのもみるのも好きですが、年を重ねるごとにプレイする機会が減りつつあることが悩みの種です。
読書も好きですが、積読極まり汗牛充棟の状態です。
日本酒も好きで、おすすめは、松の司(純米大吟醸竜王山田錦、松瀬酒造)、金稀(超特選純米吟醸、櫻正宗)です。