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民 事 訴 訟 法 ― 岡田 幸宏

(中間評価)

《出題意図》

 教科書やノートその他の持込を可能としたため、そもそも何が問われているかを考えなければならないように論述問題を4問出題した。

 第1問は、少額訴訟手続を説明させる問題であった。

 第2問は、当事者能力を問題にした。

 第3問は、当事者適格のうち訴訟担当を問題とした。

 第4問は、宗教上の問題をめぐる審判権の限界について問うものであった。

 

《講評》

 4問とも講義では比較的時間をとったテーマからの出題でもあり、多くの学生が高得点となることを期待していたが、実際には、非常に良くできたものと、何を問われているかすら分からないと思われるものもあり、得点にはかなりのバラツキがでた。点数が取れなかった学生は、持込が可能であるということから十分な準備をしてこなかったのではないかと推測される。

 第1問については、論点を一部請求訴訟と誤解した答案がかなり見られた。一部請求訴訟は、本来的には、訴額が高額となる場合に使われる訴訟戦略であることを理解できていないように思われる。

 第2問については、当事者能力と訴訟能力を混乱する答案がかなり見られた。間違いやすい概念であるが、正確に理解しておいて欲しい。

 第3問については、訴訟担当を代理と間違っている答案がかなり見られた。こちらも、間違いやすい概念であるが、正確に理解しておいて欲しい。

 第4問については、何が問われているのか分かれば、比較的答えやすい問題であったようである。他の問題と比較すると良く書けた答案が多かったように思う。

 

 

(期末試験)

《出題意図》

 判例・解説のついていない六法のみの持込を可能にし、法律用語を説明させる問題を1問、事例問題を2問出題した。

 第1問は、主張責任という、民事訴訟法における基本用語の理解を問うものであった。

 第2問は、控訴審における反訴提起の可否を問うものであった。

 第3問は、自白の成否=主張撤回の可否を問うものであった。

 

《講評》 

 第1問については、良くできた答案が多かった。その一方で、全く書けていない答案もあり、試験に対してどの程度時間をかけたかによって大きく違いが出たように思われる。

 第2問について、民訴法300条では、控訴審において反訴提起するためには、反訴被告(本訴原告)の同意が必要とされているが、本問の事例においても、同意が必要かを論じて欲しかった。同条の趣旨が反訴被告の審級の利益保障にあることを踏まえて論じて欲しかったが、民訴法300条の規定があるからできないで留まっている答案が多かった。

 第3問については、自白が成立するための自らに不利な陳述をどう理解するかを問うものであり、証明責任説と敗訴可能性説の対立から論じることが期待された。論点を理解してきっちりと論じている答案もあれば、そもそも何を論じれば良いのか分かっていない答案もあり、準備状況によって、答案の内容にかなり差が出たように思う。

 

《両者を通じての総評》

 中間評価、期末試験を通じて、例年のことではあるが、民訴法についての勉強が必ずしも十分ではないと思われる答案も多く見られた。その一方で、しっかりと勉強していることを示す答案も多く見られた。授業や試験への取り組み方で、民訴法は明らかに差がつくといえるのではないだろうか。なお、中間評価および期末試験で私の期待する内容を完璧に満たす答案も相当数見られた。講義担当者としては非常に喜ばしいことである。