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第8回「企業法務への誘い」のご報告

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 第8回「企業法務への誘い」は、広告・外資系メーカー・商社とそれぞれ異なる分野の法務部で活躍されている3人を迎え、司会との質疑応答のかたちで進められた。

 まず、自己紹介を兼ねて入社から現在までに携わった業務の内容についてお話しいただいた。現在、シンガポールに駐在しておられる南方氏は、入社時より関わってこられた広告審査の業務をアジア全般にわたって担当しているとのことで、広告会社勤務の平田氏と業務内容が共通する部分も多かった。平田氏からは、広告業界特有の法律問題や法律に限らずモラル等と広告の関係など、大学の講義ではあまり触れられない難しく、かつ興味をそそられる問題があることが紹介された。北山氏は、自社だけでなくグループ会社全体にわたって、契約書の作成・審査、訴訟対応、投融資支援等幅広い業務を担当しているとのことで、入社後、早い時期から実践的な業務に携わっていることが紹介された。


 「仕事にやりがいを感じるのはどんなときか」という質問については、法務の仕事は、その成果が目に見えるかたちで現れることは少ないながらも、携わった広告・商品を目にしたときには、やはりやってよかったと感じるとのことであった。さらに、以前に相談を受けた現場の方から、再度指名があったとき、または、「法律問題は○○に聞け」とか「○○がいうならそうしよう」といわれたときなどに、現場の方からの信頼が感じられ、会社のためになることをしているという実感をもつことができるという点については、共通の認識があった。

 学生時代に受けた講義やサークル活動、アルバイトと現在の仕事の関連については、ネゴシエーションのコンペに参加し、他大学からの参加者と競ったことで、相手の立場・意見をふまえたうえで、自分の考えを述べ、相手方を説得することの難しさと面白さがわかり、その経験が現在の仕事にも役立っているとのことであった。また、大量の判例を読む訓練をしたことによって、事案や判決の重要な部分を抽出する能力が身につき、その能力が現場からの相談等について問題の核心を的確・迅速に把握するために役立っているという意見もあった。大学院に進学された方からは、とりわけ少人数で判例等について密度の濃い議論をした経験が、現在の仕事に生きていると感じるとの意見もあった。

 

 企業法務ベーシックやリーガル・フィールドワーク等をどのように活用したかという質問に対して、実際にこれらのプログラムを利用した北山氏は、就職活動中は、自分の進路・将来を考えるうえでの情報源として位置付けていたそうで、ビジネスと法律の繋がりを知ることのできる貴重な場であったとのことである。また、法務がどういう部署か、何を仕事としているのか、本プログラムを通してある程度分かっていたおかげで、配属後のスタートダッシュがずいぶん楽だったとも語られていた。

 

 「学生のうちにもっとやっておけばよかったと思うこと」については、3人とも語学力を身につけることをあげられた。この点はこれまで企画にお招きしたパネリストもそろって重要性を説いておられたところであり、やはり語学はやっておいて損はないようである。また、もっと旅行に行っておけばよかったとの意見もあった。たくさんの国に旅行して文化の違いを感じる経験をしておけばよかったという北山氏の意見、外国の方と話していると自分が日本について良く知らないことがわかるので、旅行を通じて日本についてもっと知っておけばよかったという南方氏の意見があった。さらに、コミュニケーション能力を養うという点で、恋愛は必須であるとの意見が出され、聞いている学生の目が一層真剣になったように感じられた。

 

 一緒にはたらく人にどのような能力・スキルを求めるかを聞いてみたところ、まずはコミュニケーション能力があがった。具体的には、立場や考え方の違う人との間で会話が成り立つこと、人の話をしっかり聞けること、そしてお互いに気持ち良く働くための配慮ができることといったことがあげられた。また、具体的な知識については知っているに越したことはないが、必要が生じたときに調べられる能力があれば十分であるとのことであった。むしろ、その知識を活用すること、考えることが重要なのだという点が強調されていた。また会社・社会に対してこういうかたちで貢献したいという気持ちが重要であるという意見もあった。

 

 法務の仕事に必要な資格があるかを聞いてみたところ、とくに資格が必要ということはないということで一致した。資格は一定の知識と考える力を持っていることの表れであるという意味で評価されるが、それ以上の意味はなく、結局は上にあげた能力が重要であるとのことであった。

 

 つづいて学生からの質問に移った。「法務部」や「知財部」に限定した採用ルートがあるのか、学部卒と大学院(法学研究科)修了とでは違いがあるか、企業法務における弁護士の役割・位置づけなどたくさんの質問があった。

 最後に各パネリストから学生へのメッセージを語っていただき、閉会となった。