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国際的な仕事、とは

水野 沙織さん

2010年3月  法学部法律学科卒業  外務省

「国際的な仕事をしたい。」そう思っている人は同志社大学には割とたくさんいるように感じます。国際交流などのサークル活動も盛んですし、国際貢献に対する意識も高いのではないでしょうか。しかし、実際に'国際的な仕事'とはどのようなものがあり、卒業後自分がどのようにそこに関わっていけるのか。その部分について明確なイメージが持てず、不安に思う人がほとんどだと思います。私は今年の4月から、外務省専門職員として働き始めることになりました。しかしそこに至るまでは、自分がしたい'国際的な仕事'とは何なのか、どうすればそれをかなえることができるのか、そもそもそのような仕事が存在するのか、と迷い続けていました。

私は世界の紛争問題に関心があり、それに関わる貧困や難民についても強い興味がありました。中学・高校の頃からNGOや市民団体のイベントに参加していろいろなことを学ぶにつれて、弁護士になって法により保護されない、そのような人々の力になりたいと考えるようになりました。それが、私が同志社大学法学部に入学した動機でした。私の当初の目標は、法律家になることだったのです。

しかし、私のしたい'国際的な貢献' は本当に弁護士にならないとできないことなのか、弁護士としてのサポートが本当に自分が一番望んでいる貢献の形なのか、という疑問が湧いてくるようになりました。NGOに就職して、現場で草の根活動的な仕事をするということを考えたこともありましたし、海外で事業を行っている企業で働くことも、間接的にではあるけれども現地の経済を支えることになるのではないかと思って、石油開発会社でインターンシップを行ったこともありました。'国際的'なことを行うためにはさまざまな選択肢があるけれども、いずれも自分がしたい形の'国際貢献' とは少しちがっているように感じました。

そんなときに、外務省専門職員という仕事を知りました。日本の外交政策を実行する外務省内での、特定の地域・言語や分野に関する専門家であり、いわゆる外交官です。私は、これだ!と思いました。日本は海外での平和構築に大きな貢献を行ってきているし、専門職員として平和構築や紛争問題の専門家になりたいと思ったのです。

私にとっては、自分がやりたい'国際的な仕事'は外務省専門職員でした。しかし、先ほども言ったように'国際的'になるためにはいろいろな関わり方、アプローチが存在します。漠然と「国際的な仕事をしたい」と思っているがどうしていいかわからない人にはぜひ、自分にとっての'国際的'とは何なのか、何にどのように関わる'国際'なのかを考えてほしいと思います。NGOも正解でしょうし、国際企業も正解でしょう。関係のない仕事に就いて、休日にボランティアとして自分のできることで国際貢献するのもまた、正解でしょう。日本には残念なことに、そのものずばりの国際協力的職業がありません。しかしそれでも、目を凝らせばさまざまな関わり方が見えてくると思います。

最後に、学生の皆さんにはぜひ、大学にいる間にいろいろなものに触れてほしいと思います。旅行でも、アルバイトでも、ボランティアでも、学問でも、自分が興味を持ったものについては、あらゆることにチャレンジしてもらいたいと思います。現在考えている自分の目標には必要ないように見えても、自分のためにならない無駄な経験はありません。それに、私のように急遽目標を変更した場合には、自分が積み重ねてきたさまざまな経験がきっと武器になります。旅行やボランティアについては良い経験として言われることも多いと思いますが、私は大学の講義もぜひ活用してもらいたいと思います。大学にはあらゆる分野の専門家の先生がいらっしゃり、何か興味を持ったときに専門家から直接教えを受けることのできる、とてもぜいたくな環境が大学なのです。あらゆるものに興味を持ち、触れてみる機会を逃さないでほしいと思います。 みなさんが有意義な学生生活を送られ、また卒業後も自分の理想の'国際的な仕事'や活動を見つけて生き生きと活躍されることを祈っています。

 

『NETWORK法学部2010』より転載