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法曹、そして、法曹を目指すとは

星野 圭祐さん

2009年3月  法学部法律学科中退  同志社大学大学院  司法研究科法学既修者  2年次生

皆さんは法曹に対してどのようなイメージを持っていますか。最近では法曹がテレビによく出てきますから比較的身近に感じる人もいるかもしれません。しかし、やはりエリート集団、さらには敷居が高いといったイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。

確かに、法曹になるためには司法試験に合格しなければなりません。そして、その司法試験の合格率は極めて低いといえますし、新司法試験になったとはいえ受験回数の制限などを考慮すれば簡単な試験とはいえないでしょう。

しかし、法曹にとって大切なことは、依頼人の意思を理解することなど、つまりコミュニケーション能力ではないかと私は考えています。

法曹も単なる職業に過ぎないので、依頼人の依頼を実現するというその職業としての本質から考えると、依頼人の意思というものを理解して、その意思を実現するために法律構成を行うのですから、勉強は必要なことですが、その前提として依頼人の意思を理解することが必要です。

こういうと、「依頼人の意思を理解することは簡単だから、勉強の方が大事だ」と思うかもしれません。しかし、例えば、負けてもいいから訴えを提起して一矢報いてくれと依頼された場合、本当に負けることを前提として訴えを提起すべきでしょうか。実際このような場合、事件が進むにつれ費用もかかってきますから依頼人の意思が変わることも多いと聞きます。また、離婚訴訟のような場合には、法律要件もあまり明確ではありませんし、本当に離婚したいのかといった問題もあります。さらにいえば、新制度の下、法曹の数が増えれば、勉強以外の部分の重要性が飛躍的に上昇することが容易に想像できます。

以上は弁護士について焦点を当てましたが、同様のことは裁判官・検察官についてもいえます。顕著な例をあげてみると、裁判官が和解を勧めることや、検察官が有罪に持ち込める事件でもその判断で起訴をしないとすることが挙げられます。

このように言うと、「大変」と思われるかもしれませんが、だからこそ事件は一つ一つ生きているし法曹という仕事は面白いのだろうと思います。

もっとも、法曹になるためには試験に合格しなければならないので、勉強について述べさせていただきます。

司法試験の勉強は、「基本」が重要といえますが、問題は「基本」とは何かでしょう。司法試験は新旧ともに短答式と論述式からなりますが、いずれにせよ「基本」を記憶し、理解して、表現することが必要になります。

この「基本」は、新司法試験になるとプラスアルファが必要になると思いますが、簡単に言うと、予備校の参考書に書いてあることが大体全部わかる(正確な記憶までは必要ありませんが)くらいというイメージでよいと思います。

こう聞くと多いと感じるとかもしれません。私も多いと感じましたし、今でもこの「基本」をよく忘れることがあります。これは人である以上仕方ありませんから、諦めて繰り返し勉強することになります。

しかし、その過程ではやはりモチベーションが下がります。私はそういうときはもう一度自分が法曹を目指した理由を思い出すようにしています。また、法律は他のあらゆる分野と関連するものですから、試験とは関係のなさそうな勉強をしてみるのも法律が実際にどのように使われているのかを理解する手掛かりとしてモチベーションの維持に役立つと思います。

参考までに、私の勉強方法等について述べさせていただきます。私はまず基本を重視して、これと決めた一つの基本書を記憶する勉強をし、これと併行して旧司法試験の論文問題を解いてその表現の仕方を記憶しました。そして、ロースクールに入学してからは新司法試験に向けてロースクールの授業に合わせて判例・論文を読むことにより基本判例の深い理解をするようにしています。勉強時間は、学部時代もロースクールに入学してからも基本的には朝起きてから寝るまでです。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。皆さんも私も法曹になり、将来法曹界で出会えることを心の底から願っています。ともに夢の実現に向けて頑張りましょう。

 

『NETWORK法学部2010』より転載