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地方弁護士の魅力

渡邉 浩司さん

2010年3月法学部法律学科卒業 2012年3月同志社大学法科大学院修了 弁護士

 

まず、私の略歴を紹介します。

出身地である山口県防府市で高校までを過ごし、2010年3月に同志社大学法学部を卒業、2012年3月に同志社大学法科大学院(ロースクール)を修了後、同年9月に司法試験に合格し、1年間の修習期間を経て、2013年12月から福岡県北九州市小倉北区にある時枝法律事務所で弁護士としての第一歩を踏み出しました。

法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)のいずれかになるためには、司法試験に合格しなければなりません。ロースクールや司法試験制度については、法務省のホームページや他の執筆者の方の記事で実情が把握できると思いますので、省略させていただきます。

私は、小さい頃から、人と関わり、相手を笑顔にできる仕事につきたいと漠然と考えていて、中学生のころにテレビや本でみたかっこいい弁護士の姿になんとなく憧れ、この職業に就けば、仕事の中で依頼者やその周りの人たちと一緒になって本気で喜び合うことができると思い、弁護士を目指すようになりました。

最近(執筆時2013年12月)では、「弁護士になるにはとにかくお金がかかる」、「合格率は低迷している」、「弁護士の数が増えすぎて仕事がない」など、弁護士になりたいと夢を持つ人にマイナスな情報が目立っていると感じています。

私は、大学に 1 浪して入学し、自慢になりませんが大学・ロースクールともに成績も平均よりやや下、司法試験の成績も下位であり(司法試験受験後に開示されます。)、決して優秀な部類ではなかったと思います。

しかし、現在の司法試験制度における例年の合格率は、当初の想定より低いとは言われていますが、「25%」程度を維持しています。つまり、頑張れば弁護士になることができるのです。きちんと努力すれば必ずなれると思います(ただし、司法試験制度は過渡期にあるため、制度そのものや合格率の変動については、ご自身で最新の情報を確認してください。)。

弁護士の母数が増えれば、仕事の量が増えない限り、弁護士一人あたりの仕事が減るのは当然のことですが、依頼者を増やすために努力したり、未開拓の分野で仕事を掘り起こすように模索したりすれば、十分に弁護士として生活していけると思います。むしろ、弁護士であるだけで努力せずに稼げるという考えを持つことの方が、他の職種すべてと比較しても不自然なことは明らかです。

私が現在働いている法律事務所は、ボス弁(事務所のトップの弁護士)1人と私、事務員の方2名の小規模な事務所です。また、既に述べたように、福岡県の北九州という支部にある、地方の事務所です。多くの人は、大規模事務所で企業をターゲットにバリバリ働くことを夢見ているかもしれません。しかし、私は、弱い立場にある方の支えになりたいという思いがあり、個人に寄り添った活動の方に興味があったので、地方で、かつ、小規模な事務所を探しました。

私が、特に地方での弁護士活動に魅力を感じるのは、弁護士同士の繋がりが強く、お互いの顔がしっかりと見えている点です。この点は、弁護士として仕事がしやすいだけでなく、依頼者にとってもメリットであると思います。なぜなら、弁護士は依頼者の言うことをそのまま代弁するのが仕事ではなく、依頼者にとって最良の結果になるよう相手方と交渉することが本当の仕事だと考えるからです。交渉時に、互いに信頼のある弁護士がついていれば、妥当な結論をより迅速に依頼者に示すことができます。

その他に、未開拓の分野で仕事を掘り起こすという点についても、弁護士同士で連携して体制を整えることが不可欠であるので、地方では全体を巻き込んだ議論や活動がし易いです。現に、福祉という分野に特化した弁護士活動を積極的に行うことについての議論が、北九州では盛んになされています。

長々と述べましたが、私は、弁護士になれて本当に嬉しいです。仕事に対してとても前向きな気持ちでいることができています。この記事を読まれた方が、少しでも弁護士という職業に興味をお持ちいただき、やりたい職業の候補にしていただければ幸いです。

『NETWORK法学部2014』より転載