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外務省専門職員という進路

菅居 由希さん

2012年3月法学部政治学科卒業 外務省専門職員

はじめに
 2012年4月から外務省専門職員として働き始めた私は、自身の研修言語であるハンガリー語を修得すべく、現在、ハンガリーで在外研修を行っています。
 在外研修とは、外務省に入省した職員が東京での本省勤務を経て、入省時に与えられた各自の研修言語を学ぶため、その言語が使われている国に2年間滞在する制度です。専門職員である私の本省勤務の期間は1年間であったため、実際に勤務をした時間はまだ長くありませんが、国家公務員や外務省専門職員の仕事について、関心のある方にお伝えできれば幸いです。

 

入省までの経緯
 入学当初、私は幼いころに数年間海外で暮らした経験から、将来は外国と関わりのある仕事に就きたいと漠然と考えていました。2回生の秋学期からは国際関係ゼミに所属し、3回生の夏に外務省専門職員という進路を考え始めました。公務員試験対策を行う予備校に通いだしたのもこの時期です。ただ、本当に自分は公務員になりたいのか迷いがあったことと、新卒という一度しかない機会に他の業界や職種も含めて幅広い選択肢を検討したかったことから、民間企業の就職活動も試験勉強と並行して行っていました。限られた時間の中で双方に取り組むことは体力的に厳しい時も、精神的に辛い時もありました。しかし結果論かもしれませんが、就職活動を通して、他の進路と比較した上でも自分はやはり外務省で働きたいと改めて認識することができましたし、また、試験対策の観点からも、面接に慣れておいたことは貴重な経験であったと感じます。
 最終的に私が外務省専門職員になりたいと強く意識するようになった時期はかなり遅く、4回生になる目前の3月でした。結婚や出産をしても、もしくはしなくても、長く働き続けることが可能であること、専門性を磨きながらも国益という広い視野で物事を考えることが求められること、そして、若い職員も海外で働く機会が与えられることの三点が、当時私が外務省という職場に魅かれた理由です。それぞれの点について、以下で詳しく触れたいと思います。

 

実際の職場
 まずは働く環境についてです。外務省では出産後も職場復帰する職員が多く、女性職員だけでなく、男性職員の育児を支援する制度の整備も進んできています。これは他の国家公務員にも共通しています。次に、専門性についてです。外務省専門職員は何らかの言語に加え、環境問題や経済、国際法といった何かの分野の専門家になることが求められます。官庁の仕事はその結果を短期的な成果や数値によって評価できないものが多いですが、その分、長期的な視点で何が日本の国益になるのかを考え、研修や業務を通して身に着けた自分の専門性をそのために活かすことが重要です。夜中までの残業が続くこともある中、じっくり何かを学び、考えることは容易ではありませんが、少なくとも何かの大きな目標のためにそれを求められるということは、働く上で大きなモチベーションになると、入省してからより強く感じます。最後に、海外での勤務についてですが、外務省では年次に関わらず、職員の約半数が海外で働いています。大使館には他省庁からの出向者も多いため、国家公務員には海外赴任をする機会が豊富にあると言えるでしょう。

 

おわりに
 振り返ると、私は自分が実際に進路を決めるまで多くの悩みや迷い、不安があったことに気付きます。しかし現在の同僚や上司には、さらに多くの経験や多様な経歴を持つ人が多いです。様々な人がいて、そして、挑戦できる機会が一度ではないのが国家公務員という進路です。自分はどういった立場で、また形でこの先社会と関わって行きたいのか、在校生の皆さまも心行くまで思い悩み、望む進路を選ばれることを願っています。

 

『NETWORK法学部2015』より転載