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国際社会で活躍する人とは

井岡 紘子さん

2004年3月  法学部政治学科卒業  EuroVision & Associates社

私は同志社大学を卒業後、ベルギーの大学院に進学し、そのまま同国の民間企業に就職しました。現在はコンサルティング会社で、主に日本政府機関や民間企業、業界団体からの依頼の下、欧州(EU加盟国)政策・産業動向調査や関連プロジェクトのサポートを行っています。この経験を元に国際社会の第一線で活躍する「国際派」について皆さんにお話したいと思います。

そもそも「国際派」とは何でしょうか。人によって異なるイメージを持っていると思いますが、「(活動拠点が国内外に関わらず)国際社会で活躍する人」は間違いなく国際派に当てはまるでしょう。ではどんな人が国際社会で活躍しているのか。私の周りで活躍されている方々を見ると、国際社会に付加価値を与えられる点で共通しています。つまり日本人や欧州人に関わらず、自分が属する国や組織がどうあるべきかを描いた自分なりのビジョンと、それを実現させる能力や専門性、バックグラウンドを持った人が、国際社会で存在感のある人として活躍している、と思います。

しっかりとしたビジョンを持っている人が主張すれば、それに関心を持つ国内外の人が耳をかたむけ、ディスカッションが進み、やがて成果につながります。逆にビジョンが無いと、相手に対してアピールするものが無い、つまりなぜ自分が国際社会にいるのかという理由、存在意義が無いことになります。またビジョンは単なる夢や理想だけではありません。経験や実績に基づいた合理的、現実的な展望も必要です。

次に具体的な国際社会の能力というと、まず言語スキルが思い浮かぶかもしれませんが、私は(通訳等を除き)あまり重要ではないと思っています。勿論ある程度の語学レベルは必要ですし、英語や仏語がペラペラだと有利ではあります。しかし肝心の中身が無いと「で、あなたは何ができるの?」と思われるのがオチです。外国語がしゃべれるだけでは国際社会で認められる付加価値は生まれません。あなたは外国語を使って国際社会に何を提供できるでしょうか?それは雇用主や顧客が対価を払うだけ価値のあるものでしょうか?

大学は上に挙げたような国際社会で必要とされるビジョンや能力を養う絶好の機会です。例えばEU競争法を研究し、企業の法務部やブリュッセルの法律事務所に就職してEU競争法の専門家を目指すこともあるでしょう。或いは途上国の紛争問題を研究し、卒業後はNGOで途上国支援活動を行ったり、研究機関で研究を続け世界の平和維持活動に貢献する、またはCSR(企業の社会的責任)の専門家として多国籍企業に就職し人権・環境問題に取り組むこともあるでしょう。

「国際派」は一朝一夕ではなれません。私の周りでは、国内外に限らず目標意識を持ってコツコツと実績を積んできた人が、40代ぐらいになって専門性を生かし国際社会で活躍し始める、というケースが多いように思います。彼らの専門分野は通商、税制、法務、国際規格・標準化、商品開発、品質管理、環境規制、広報、マーケティング、営業、CSR、ITなど様々です。国際派への道のりは長く、舞台が大きいのでその分大変かもしれません。何から手をつけるべきかで悩んでいる人は、興味がある分野で実際に活躍している人の話を聞いたりその人が書いた本や記事を読む、或いはインターンシップを希望してみてはいかがでしょうか。学ぶべきことは非常に多いですが、このプロセスを楽しみながら国際派を目指して頑張ってください。

 

『NETWORK法学部2011』より転載