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飛び出すことで見えるもの

岡澤 駿さん

  法学部政治学科  2009年度生

「留学」と聞くと海外の大学で学ぶことを思い浮かべますが、私は早稲田大学へ1年間の「国内留学」を3年次に経験しました。

「国内留学」とは同志社大学と早稲田大学の間で1997年度から始まった制度で学部学生を1年間派遣・受け入れをし、修得した単位を相互に認定しています。同志社と早稲田の 2つの大学での学び、さらに日本の政治・経済の中心地である東京、日本古来の歴史・文化を育んできた京都という異なる土地での生活をとおして、学生の視野を広げ、より個性を磨くことを目的としています。私はこの国内留学の同志社大学からの15期目の派遣学生として2011年 4月1 日から2012年 3月31日まで早稲田大学政治経済学部政治学科に在籍しました。

私が国内留学をしようと思った理由は 2つあります。理由の1つ目は「早稲田大学」を肌で感じたいと思ったからです。大学受験では必ず名を聞く、政界・財界のみならずスポーツ・芸能に至るまで多くの業界に人材を輩出している日本有数の私立大学ではどのような教育がされ、どんな学生がいるのかを見たいという思いでした。もう一つの理由は早稲田大学の政治経済学部が現代政治過程、マス・コミュニケーションの研究に力を注いでいるからです。私は 1、2年次の講義・ゼミをとおして選挙や世論に関心をもちました。同志社大学でもすばらしい先生方が多くの研究を行っていますが、早稲田大学での研究にも触れて政治現象を見るレンズをより磨き、多角的なものにしたいと思いました。以上の好奇心と探求心が私を動機付けて国内留学を志望しました。

では、実際に早稲田大学で感じたことを紹介します。まず、学生についてです。早稲田の学生を一言で表すと「日常をお祭りにする」という感じです。その例としてゼミの選択を挙げます。同志社大学法学部は、7月ごろに事務室が主導してゼミの説明会等をさらっと行っていたと私は感じました。それに対して、早稲田大学政治経済学部は11月ごろに事務室主催の説明会をやる他に、学生が主催して10月ごろから情報誌の発行・販売、説明会、ブースでの個別相談など就職活動さながらのゼミ選択活動が行われています。ゼミ選択を履修登録から1カ月近く続く一大イベントに変えてしまう遊び心と行動力には感服しました。周りは日々お祭り騒ぎでした。そのおかげで野球の早慶戦など多くのイベントに参加させていただきました。

勉強については、端的に述べると「法学部」の政治学と「政治経済学部」の政治学の違いを薄学ながら感じられたと思います。同志社大学では法律系の講義が受講しやすいためか「権力」「正義」「集団」等の法学・社会学を意識する機会が多い気がします。一方、早稲田大学は経済学との連携を看板にしているので「合理的」という発想から議論をする機会が多かったと思います。双方とも政治現象を見るときに必要となる知見であると思うので私はとても学問の機会に恵まれたと感じています。

次に、生活についてです。私は神奈川県出身なので自宅から通学しました。東京といっても特に期待することはありませんでした。しかし、私はとても貴重な体験ができました。東日本大震災があったためです。夏期休暇までの東京での生活は不安定な鉄道ダイヤ、品薄の店舗、脅迫的な節電と二転三転する計画停電予告、よくわからない放射能関連報道。ささやかながら「社会不安」という状況を目の当たりにしました。秩序の揺らぎを体験したことで社会や政治をみるレンズに磨きをかける糧になったと思います。

早稲田大学での1年間は私の大学生活にとってかけがえのない経験です。同志社大学はとても居心地がよいですが、それは外に出なければ本当には理解できません。みなさんも機会を生かして外に飛び出て下さい。最後に、私を早稲田大学へ送り出してくださった同志社大学の皆さま、受け入れて下さった早稲田大学の皆さま、この場をお借りしてお礼を申し上げます。

 

『NETWORK法学部2012』より転載