Doshisha University
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2012rikihisa

イギリスの地域分権とナショナリズム政党

教授 力久 昌幸

<専門分野>現代イギリス政治
<研究室>光塩館521  Tel:(075)251-3315

プロフィール

福岡県出身です。京都大学大学院法学研究科修了後,北九州市立大学法学部を経て,2005年に同志社大学法学部の一員となりました。ところで,私の名前「力久昌幸」ですが,「力久」については知らなかったという人が多いと思います。九州の苗字なのですが,かなり珍しい名字だと思います。それに対して,「昌幸」はよくある名前ですが,自分としては結構気に入っています。母親の名前から「幸」をもらっているのと,後知恵かもしれませんが,戦国の知将,真田昌幸にあやかった名前だと聞いています。今年の大河ドラマは真田信繁(幸村)が主人公ですが,父親の昌幸がドラマの中でどのような活躍をするのか興味津々です。ちなみに,妻に言わせれば「昌幸」という名前のせいか,「日々幸せ(日+日+幸せ)」で能天気な人間ということなので,真田昌幸のような知謀家とは対極にあるようですが。

私の研究

イギリスおよびアイルランドの現代政治を中心として,ヨーロッパ諸国やEUの政治に関心を持っています。

2015年のイギリス総選挙では保守党が勝利しました。それまで保守党は自由民主党と連立を組んでいたのですが,総選挙で過半数議席を獲得したことにより,単独政権を発足させることになりまし。保守党政権にとって,当面,最大の課題となるのが,2017年末までの実施を公約しているEU国民投票です。

イギリスは1973年にEC(EUの前身)加盟を果たして以来,「厄介な加盟国」と呼ばれ,ヨーロッパ統合の動きに対して消極的な態度を見せてきました。その一つのあらわれが,EC加盟継続の是非をめぐって1975年に実施された国民投票です。この国民投票では,加盟継続が賛成多数となってEC残留が確定したのですが,イギリスはその後もさまざまな局面で統合の歩みに二の足を踏んできました。その結果,イギリスはEUの単一通貨ユーロに参加していませんし,ユーロ以外でも,国境管理や社会政策などEUのさまざまな政策分野で,「オプト・アウト」といわれる例外扱いを獲得してきました。

このように「厄介な加盟国」のイギリスでは,近年,EUの中で例外扱いを獲得するだけでは満足せず,Euからの脱退を求める強硬な欧州懐疑主義が台頭しつつあります。たとえば,2014年の欧州議会選挙では,EU脱退を掲げるUK独立党(UKIP)が,保守党や労働党といった二大政党を抑えて第一党に躍り出ています。こうした強硬な欧州懐疑主義の台頭を受けて,保守党は2017年末までのEU国民投票の実施を公約したのです。

EU国民投票の行方は,イギリスが国家としての一体性を維持できるかどうかという問題に深く結び付いています。スコットランドでは2014年に分離独立住民投票が行われ,そのときにはイギリスからの独立は否決されました。しかし,もしEU国民投票で脱退が確定すれば,比較的親ヨーロッパ的なスコットランドにおいて,イギリスから独立してEUへの再加盟を求める動きが強くなるかもしれません。イギリスの解体につながりかねないEU国民投票に,これから特に注目していきたいと考えています。

講義・演習・小クラスについて

2016年度の講義は,「比較政治」,「近代ヨーロッパ政治史」,「現代ヨーロッパ政治史」を担当します。「比較政治」では,主としてヨーロッパ諸国の政党と政党システムに焦点をあてて比較検討を行います。「近代ヨーロッパ政治史」では,19世紀から20世紀前半にかけての近代イギリス政治を中心に,当時のヨーロッパや世界の政治経済状況を踏まえつつ概観します。「現代ヨーロッパ政治史」では,第二次世界大戦以降のイギリス政治について,内政・外交のさまざまな側面から検討します。演習では,イギリスおよびその他のヨーロッパ諸国,そして,EUなどの動きに焦点をあてて,ヨーロッパ政治の現状を分析します。なお,演習では受講者全員にゼミ論文を書いてもらいます。ゼミ論文の執筆は骨が折れる作業ですが,社会人として活用できる論理的思考力を身につけるうえで大きな意味があると思います。