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張雪斌先生教員紹介写真

文化と外交−対外政策としてのパブリック・ディプロマシーを中心に

助教 張 雪斌

<専門分野>対外政策論 東アジア地域研究
<研究室>光塩館302 Tel 251-3442

私の研究 

 私は現在、文化と外交の相互作用について研究を行っており、とりわけパブリック・ディプロマシー(定訳がないが、広報文化外交とも訳される。以下PD)を自分の研究における重要なテーマとして捉えています。
 グローバリゼーションの深化と情報通信技術の発展により、国際関係における文化の概念と役割が多様化してきました。冷戦終結に伴い、イデオロギーの違いを巡る政治的な境界線が薄まったため、文化は人、カネと共に国境を越え、より一層の交流、そして摩擦と競争を起こしています。各国政府による政治的、経済的な交流と競争と比較すると、近年の文化の越境と交流では脱政治の側面が強いといえます。そのため、文化によるグローバル規模の市民社会化や国家間の相互理解への貢献が期待されています。他方で、文化はソフト・パワー、スマート・パワーの源泉としても、国家にとって極めて重要な意義を有します。近年では、日、米、欧州諸国だけでなく、中国やインドなどの新興国も文化の役割と影響力に注目し、ソフト・パワーを巡る競争における自国の優位性を求めています。文化のグローバリゼーションに対応するため、諸国政府は国内外の文化交流を促進するとともに、自国文化の輸出と発信を強化しています。文化の越境や自然な交流の増大に対し、国家がどのように対応しようとしているかは、私にとって興味深い問いです。
 そのようなグローバルな変化を背景に、文化と情報を主なツールとし、国家のソフト・パワーを強化する重要な手段であるPDはますます各国の政策関係者と有識者に注目されています。PDは古くて新しい概念です。外国国民の自国に対する認識、態度が自国の外交環境に与える影響に関する研究や外交現場での実践は長い歴史を持っています。時代と国際情勢の変化に伴い、外国の大衆を対象に行われる外交活動も変容してきました。限定された目的達成のための心理戦、広範囲で意図的に行われる情報操作やプロパガンダ、そして一方的に政策、文化を発信するような政策を超え、今日のPDは非政府アクターをも巻き込み、双方向の発信、理解、価値創造を目指すように発展してきました。PDという概念に存在する新たな解釈と普遍的な意義に対して、いかに理論構築と実践において調整と選択をするかは各国政府にとっての課題であり、私にとって、今後探求していきたいテーマです。

講義・演習・小クラスについて

本年度は「政治学入門」、「政治学基礎A・B」のほか、「2年次演習」、「特殊講義」を担当します。「政治学入門」や「政治学基礎」は政治学の専門的な授業を理解するための予備科目であり、政治学の基礎知識を身につけると同時に、政治学を学ぶための方法を修得することも授業の目的です。「特殊講義」では、私の研究テーマであるPDについて皆さんと議論をし、「2年次演習」はPDだけでなく、文化政策にもスポットを当て、ソフト・パワーなどの視点から国家の対外政策における文化の役割について皆さんと議論をしたいと思います。

プロフィール

1985年、北京市生まれ。2009年、同志社大学社会学部卒業。2016年3月、同志社大学法学研究科博士後期課程修了。博士(政治学)。2016年4月から助教として、同志社大学法学部で勤務することとなりました。
 趣味とは言えませんが、暇なときは読書や語学の勉強を楽しんでいます。疲れたときはいつも行進曲を聞いており、最近は新たな趣味に挑戦しようとしています。お酒はあまり飲みません。