Doshisha University
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鈴木 絢女

東南アジアの開発と民主主義

准教授 鈴木 絢女

E-mail: aysuzuki@mail.doshisha.ac.jp

<研究室>光塩館512 Tel:(075)251-3388

プロフィール

1977年横浜生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、ロック・バンドに打ち込みすぎた学部生時代への反省から東京大学大学院総合文化研究科修士課程に入学。思いがけず国際関係論の奥深さに触れ、2008年に博士(学術)取得。日本学術振興会特別研究員、マレーシア国立マラヤ大学ポスドク・フェローの後、仕事(とドライブと山登り)三昧の福岡女子大学講師時代を経て、2014年度より現職。

私の研究

東南アジア諸国の政治体制:国民国家としての歴史が短く、国内に異なる宗教や民族グループが併在し、急速な経済成長にともなう社会構造の変化や分配をめぐる闘争を経験し、しかも自由や寛容といった価値を内面化する十分な時間を持たなかった若い政治共同体が、いかに暴力を回避しながら民主的に意思決定することができるのか。このような問題意識から、東南アジアにおける政治体制とその持続や変容について研究しています。これまでは、長期政権、民族間の暴力の不在、議会や選挙などの民主的制度の継続と政治的自由の部分的制限によって特徴付けられるマレーシアの政治体制を主に研究してきました。最近は他のASEAN諸国も視野に入れた比較研究をはじめています。
 財政と民主主義:ASEAN諸国のなかでも、一党優位体制のもとで政治的安定を達成し、かつ経済開発に成功したとされる国々で、政府財政支出が膨張しています。長期政権のもと、政府が経済において大きな役割を果たすこれらの国々において、なぜ財政支出が拡大し、また、政府債務が増えていくのか。このような切り口から、東南アジア(長期的には、東アジア)の「民主的開発志向国家」について、新しい見方を提示することを目指しています。
 東南アジア諸国と日本の外交関係:東南アジア諸国と日本の二国間外交関係についても研究しています。とりわけ、地域主義の広まり、中国の台頭、ASEAN先発国の上位中所得国入りに加えて、日本の政党政治の顕著な変化を見た1990年代以降の関係に関心があります。

講義・演習・小クラスについて

私の講義・演習科目の目標は、今日の世界が直面している問題について、みずから問い、情報を集め、ほかの人の意見にも耳をかたむけつつ、責任をもってみずからの意見を発信することのできる人づくりです。また、「間違えない人はいない」(=自分も間違えるかもしれない)という前提に立ち、他の人と積極的に協同してよりよい解を導こうとする姿勢も、身に付けてもらいたいと思っています。
 演習科目では、主に東南アジア政治に関する理論研究のテキストを講読しながら、今日の東南アジア諸国が直面している様々な課題について理解を深め、解決策を模索していきます。テキストの読解、批判的思考、データ収集、プレゼンテーションなどのスキルを磨くと同時に、グループワークにも取り組んでもらいます。
 演習科目以外にも、次の三つの科目を担当します。「国際関係特殊講義:東南アジアの政治体制」(3・4年春)は、民主主義や権威主義といった基本的な分析概念を学んだうえで、東南アジア諸国の政治体制の多様性を理解、説明することを目的としています。「東南アジア地域研究」(2年秋)は、ガバナンス、経済的平等、持続的成長、紛争をトピックとして、今日の東南アジア諸国を比較します。「国際開発協力論」(3年秋)では、経済成長、貧困、分配、経済における国家の役割、開発協力における国際社会の役割など、開発にまつわる様々な側面について体系的に学びます。