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政治現象への「科学的」アプローチ

准教授 飯田 健

<専門分野>政治行動論・政治学方法論
<研究室>光塩館308  Tel:(075)251-3535

プロフィール

1976年、京都市生まれ。1999年、同志社大学法学部政治学科卒業。在学中3年次には早稲田大学政治経済学部に第一期生として国内留学。2001年、同志社大学大学院アメリカ研究科博士前期課程を修了し、2007年にテキサス大学オースティン校政治学博士課程を修了(Ph.D. in Government)。早稲田大学高等研究所、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科、神戸大学大学院法学研究科にそれぞれ勤務した後、2013年4月に同志社大学法学部に着任しました。

私の研究

私の研究は大きく二つに分けられます。第一に、世論と大衆政治行動(mass political behavior)の分析です。最近は特に、有権者のリスク態度と投票行動の関係に関心をもっており、日本の選挙の結果について各選挙の具体的な争点などから個別に説明するのではなく、有権者のリスク態度という一つの新たな要因によって体系的に理解しようと試みています。より具体的に、不確実性が高くとも、とにかく現状を変えたいと願う有権者のリスク受容的な態度が、有権者の投票行動や、安全保障政策に対する態度を理解する鍵となるのではないかと考えています。こうした研究の成果として2016年に『リスク態度と投票行動』(木鐸社)という研究書を刊行しました。またそれ以外にも、世論・政治意識に関する多国間比較研究や、アメリカの選挙分析などにも取り組んでいます。
 第二に、理論と実証分析との融合に関する研究。私は政治学の研究において最も重要なのは理論であると考えています。理論とは、なぜある政治現象が起こったのかについて、原因と結果との因果関係を論理的に記述したものです。統計分析や事例研究などの実証分析はあくまでこうした理論から導かれた仮説を検証する道具に過ぎず、理論そのものが面白くなければ実証分析をする意味がありません。とは言えいくら理論が面白くとも、その正しさを証明する厳密な証拠を見つけられなければ面白さは半減です。これらを踏まえて、理論の正しさをより厳密に検証できる理論構築法、リサーチデザイン、統計分析手法、社会科学実験の方法について研究しています。これに関連して2013年には『計量政治分析』(共立出版)という政治の統計分析についての教科書を刊行しました。

講義・演習・小クラスについて

今年度の講義は「社会調査概論」、「政治データ分析」、「政治行動論」を担当します。「社会調査概論」ではマスコミなどが頻繁に行う世論調査の理論と実際について広く浅く学びます。「政治データ分析」では、世論調査などで集められた実際のデータを分析する手法について学びます。「政治行動論」では有権者の政治行動に関する理論を学びます。

各演習については、大きく次の方針を掲げています。①最終目標は個人研究論文の作成。②研究テーマは現代政治に関するものであれば何でも良いが、合理的選択論にもとづく厳密な理論構築と実証分析を行う。③研究対象についての「知識」よりも、研究対象を分析する「方法」の習得を重視する。これらを通じて、実社会でも役に立つ「説得の技術」を身につけられればと思います。