以下、本文になります
法律学科
司法権と宗教との関わりのあり方について
助教 田中 謙太 TANAKA Kenta, Assistant Professor
専門分野 | 憲法
Freedom of Religion |
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研究室 | 光塩館303 |
TEL | 075-251-3904 |
kentanak■mail.doshisha.ac.jp ※■は@に置き換えてください。 |
私の研究
私は憲法のなかでも、信教の自由や政教分離原則に関心を持って研究しています。この分野に関する多くの研究は、国の政治部門(立法や行政)との関係で信教自由の保護や、宗教との関わりのあり方について問題とするものです。一方、私は司法権との関係で信教の自由や政教分離原則について研究することに主眼を置いています。司法権と宗教との関わり合いが問題となる典型例としては、宗教団体の内部で何らかの法的紛争が発生し、紛争解決のためにその団体における信仰に関わる問題についての判断が必要となる場合があります。このような場合に裁判所は、当該団体の信仰の自由や裁判所の宗教的中立性を確保しつつ、法的紛争の解決を求める声(裁判を受ける権利)に応えなければならないという困難な状況に置かれてしまうのです。
この問題についての議論は、かつて活発に行われていた時期もありましたが、現在は停滞しています。このような場合の紛争解決のあり方を探りつつ、司法と宗教との関係性のあるべき形を模索するというのが、私の研究の目標です。
講義・演習・小クラスについて
「リーガル・リサーチ」、「文研研究(英語)」、及び「特殊講義」を担当します。新入生向けの入門科目である「リーガル・リサーチ」では、法学部での学習に必要となる基礎的な知識や技術(文献の探し方・読み方、レポートの書き方、グループワーク・報告の仕方など)について扱います。これまでとは大きく異なる大学での学習に新入生の皆さんが馴染めるようにお手伝いが出来ればと考えています。「文研研究」と「特殊講義」では、いずれも憲法に関するアメリカの文献を講読していきます。「文研研究」ではアメリカ憲法学に関する初歩的な文献を扱い、「特殊講義」では私の研究分野でもある信教の自由や政教分離原則に関わる連邦最高裁判例の移り変わりを辿れたらと考えています。
プロフィール
1992年、群馬県草津町出身。2014年に同志社大学法学部法律学科を卒業後、同大学院法学研究科へ進学。2023年4月より現職。学部時代には同法会に所属し、研究会活動や討論会に参加していました。 同志社には高校時代(同志社国際)からお世話になりました。長年学んできた母校で、自分自身も受けていた講義を担当するというのは不思議な感覚ですが、少しでも恩返しができたらと思っております。