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政治学科

その国・地域の人々の見方を探る

准教授 森下 明子

専門分野 地域研究・東南アジア政治
研究室 光塩館512
TEL (075)251-3388
E-mail amorishi■mail.doshisha.ac.jp
※■は@に置き換えてください。
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准教授 森下 明子

私の研究

ある国・地域の政治を理解するためのアプローチのひとつに、地域研究という学問分野があります。

地域研究は、 研究対象である国・地域の特徴を現地の文脈(歴史、政治、 経済、社会、文化、生態など様々な要素があります)とそ の土地の人々の視点から理解しようとする学問です。
「現地で実際に何が起きたのか/何が起きているのか」や「この国(あるいは地域)で、なぜこのような現象がみられるのか」を理解するために、地域研究者は実際に現地に行き、必ず一度は長期に滞在してその国・地域を五感で感じ、現地の言葉を学び、人々と話し、人々から学び、現地語の文献を読み、そして何度もその国・地域を訪れます。そうするなかで、その国・地域を理解するための鍵となる概念や特徴を探っていきます。
研究対象である国・地域のどの側面に焦点を当てるかは研究者によりますので、政治に焦点を当 てる地域研究者もいれば、経済や社会、文化、生態などに焦点を当てる研究者もいます。
私の場合は政治に焦点を当て、特に東南アジア政治を専門としています。主な調査地はインドネシアとマレーシアです。

東南アジア政治に関する私の研究テーマは主に3つあります。

ひとつは、社会の視点から国家を捉えるという試みです。 政治エリートではなく、いわゆる一般の人々がどの ような国家観・権力観をもっているのか、その国の政治や 政治アクターをどう見ているのか。人々の多様性や地域差 を念頭に置きつつ、地域研究の視点から社会と国家の関係 を探ります。いま特に注目しているのは、インドネシアの 人々の国軍観です。
2つ目は、資源をめぐる政治です。イ ンドネシアには森林資源や様々な鉱産資源(石油、天然ガス、 石炭、ニッケル、銅など)、マレーシアには森林資源や広大 な油やしプランテーションなどがあります。そうした経済 的価値の高い資源の開発利権をめぐって、中央や地方でど ういったアクターが関わり、どのような政治が展開してい るのか。資源ブームの潮流が変わると資源産出地方の政治 構造はどのような影響を受けるのか、に注目しています。
3つ目は、上記2つの研究テーマのアプローチとも重なると ころですが、「人」に注目してインドネシアやマレーシアの 政治の特徴を探っています。主に国会議員や地方首長のプ ロフィール分析をしています。

講義・演習・小クラスについて

担当科目は「東南アジア地域研究」、「国際開発協力論」、「2・ 3・4年次演習」です。

大学院では「地域研究2(東南アジ ア)」と「Development and Democracy in East Asia」 (学部生も履修可能)を担当します。

講義では、基本的な知識、 概念、理論を理解した上で、事例研究や(受講人数次第で すが)ディスカッションなどを通して、自らの考えや見方 を構築することを目指します。

演習では、学術論文の講読 やグループワーク、エッセイ執筆などを通して、東南アジアに関する理解を深めるとともに、アカデミック・スキル(ライティング、プレゼンテーション、ディスカッションなど)の向上を目指します。

プロフィール

和歌山県出身。

神戸大学を卒業後、京都大学大学院アジア・ アフリカ地域研究研究科にて東南アジア地域研究を専攻。
博士(地域研究)。

日本学術振興会特別研究員、在マレーシア日本大使館専門調査員、京都大学学術研究支援室リサーチアドミニストレーター、立命館大学国際関係学部准教授などを経て、2024年4月から同志社大学法学部所属。

趣味は、 電動自転車で京都市内をフラフラしながら昭和スタイルの居心地のいい喫茶店を探すこと。
最近のお気に入りは千本今出川の「静香」です。