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政治学科

世界で活躍できる人材を育てる

教授 山上 信吾  YAMAGAMI Shingo, Professor

専門分野 外交・国際法・国際政治
Diplomacy, International law, International relations
研究室 光塩館514
TEL (075)251-3433
業績リスト
List of Research Achievements
教授 山上 信吾

私の研究

私は、一昨年末に外務省を退官するまで40年間にわたり職業外交官として活動してきた実践家です。外務省にあっては、いわゆるアメリカン・スクール出身で、米国コロンビア大学国際関係論大学院に留学し、その後、ワシントン、香港、ジュネーブ、ロンドンで勤務し、最後は駐オーストラリア特命全権大使を務めました。キャリアの過程では、主として米国と中国との外交問題への対応に注力し、外務本省では国際法局で長年勤務するとともに、インテリジェンス、貿易交渉それぞれを担当する局長ポストも経験しました。

かつて中央大学法学部や東大公共政策大学院で非常勤講師を務めていたこともあり、本年4月より同志社大学で教鞭をとる機会を大いに楽しみにしています。

私の大きな夢は、「外交界の大谷翔平を育てる」こと。今やスポーツの世界を見れば、野球の大谷翔平選手をはじめ、サッカー、テニス、ゴルフ、バスケ、体操、卓球、フィギュアスケートなど各方面で世界を舞台に活躍するアスリートを日本は輩出しています。でも、政財官界はどうでしょうか?そうした人材が極めで貧弱であることは誰しも否定できないと思います。

その背景には、日本の学校教育制度では生徒が先生から受動的に教わることが主となり、口頭でのプレゼンテーション(発表)能力が鍛えられないことがあります。大抵の日本人は知的刺激に富む話ができないと見られてしまっているのです。また、日本社会が中途半端に大きいために海外に打って出る必要がなく、社会全体が内向き志向になっていることも大きな要因でしょう。

そうした点を冷静に踏まえたうえで、同志社での授業では、国際情勢の読み方やそれに対する日本のあり得べき対応をじっくりと講義することに加えて、大学院生、大学生それぞれのレベルでプレゼン能力を大きく伸長させる手助けをしたいと切望しています。これは皆さんが卒業後に世界に羽ばたくだけでなく、それぞれが選んだ分野で皆さんならではの貴重な活躍をするための重要な基礎を作ることになると信じているからです。

講義・演習・小クラスについて

「英語スピーチ技量養成講座」では、実際に外交の現場で行われている英語スピーチを教材に取り上げつつ、発音は日本人英語であっても全く構わないので、人前で英語を話すことに慣れ、物おじせずに自分と日本を売り込んでいく能力を育てます。

「日本外交の法と政治」では、大学生、社会人として国際問題を見るために必須な視座を養います。具体的には、現在日本が直面している外交諸問題について、歴史的経緯に遡って分析し、法的・政治的の両側面から考察を加えます。

「外交問題徹底討論講座」では、毎回の授業ごとに様々な懸案を取り上げて学生同士でディベートを行い、歴史戦・外交戦で勝ち抜けるような人材の養成を目指します。

プロフィール

1961年生まれ。東大法学部卒業後、1984年外務省へ。コロンビア大留学を経て、ワシントン、香港、ジュネーブ、ロンドン、キャンベラで在勤。

国際情報統括官、経済局長を経て駐豪大使。TMI総合法律事務所特別顧問等を務めつつ評論活動展開中。

外交官時代から「言うべきことは言う」をモットーに数々の講演、インタビューをこなしてきました。昨年初めからは日豪双方のシンクタンクに所属しつつ、積極的に評論活動を展開しています。既に、「南半球だより」「中国『戦狼外交』と闘う」「日本外交の劣化 再生への道」(いずれも文藝春秋)、「歴史戦と外交戦」(ワニブックス)、「超辛口!『日中外交』」(Hanada新書)等を出版。こうした著作に克明に綴られている経験、そして培ってきた技量を学生に全面的に伝授します。

かつては野球少年。今なお、野球やサッカーの応援では熱くなりやすいタイプです。