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法律学科

企業法の現代的課題

教授 舩津 浩司

専門分野 商法
研究室 光塩館522
TEL (075)251-3562
E-mail kfunatsu■mail.doshisha.ac.jp
※■は@に置き換えてください。
教授 舩津 浩司

私の研究

専門は「商法」と呼ばれる分野ですが、特に、企業が直面する現代的な法的課題を重点的に研究しています。

まず、企業グループの利害関係者保護に関する法的規律のあり方を研究しています。現実社会においては、ひとつの会社が単独で事業活動を行うのではなく、子会社・関連会社と呼ばれるような複数の会社とともに、密接に連携をとりながら活動していることが多いですが、現在の日本の会社法は、このように相互に密接に関連した複数の会社の間、または、それらの会社の株主・債権者等の利害関係者の間に生じうる利害の対立に関する問題について、有効な規整を網羅的に明確な形でもっているわけではありません。もっとも、会社の利害関係者を保護するためのルールのあり方を探る上では、「会社法」という法律において明文で定められたルールだけではなく、利害関係者自身や会社そのもの(あるいは会社の経営者)の行動を規律する様々なメカニズムにも配慮する必要があるといえそうです。そのような多様なメカニズムを踏まえてなお、会社法をはじめとした「法」が企業グループをめぐる利害関係者の保護において果たすべき役割を明らかにし、それを具体化することが私の現在の研究課題の一つです。

さらに、近時の情報技術の発展が企業活動に関する法的規律に及ぼす影響にも関心があります。たとえば、消費者である皆さんが、何か物を買う、あるいはお金を借りるといった取引を行う場合、これまでは、百貨店やスーパーマーケット、銀行などの大企業が相手方として登場することが多かったと思われますが、最近は、情報技術(とりわけインターネット)の発展によって、物を売りたい個人と買いたい個人、あるいは、お金が余っている個人とお金が足りない個人が直接出会って取引を行う(物を売買する、お金を貸し借りする)という機会も増えてきているように思われます。このような取引形態の変容や取引に対する企業の関与態様の変容を踏まえて、望ましい法ルールとはどのようなものであるかを、主として企業や個人の金融(資金の融通)の局面に関して研究しています。

講義・演習・小クラスについて

本年度は、会社法Ⅰ、手形法・小切手法および商法概論等を担当する予定です。

プロフィール

高校まで京都で過ごしました。東京大学法学部卒業後6年間上場会社に勤務し、在職中に神戸大学大学院法学研究科博士前期課程(社会人コース)を修了。その後、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程に入学し、2007年3月同課程修了。2007年4月より本学法学部助教、2010年4月より同准教授、2016年4月より同教授。

2015̶2016年金融庁金融研究センター特別研究員、2015̶2019年金融審議会専門委員、2020年より公認会計士試験委員。