同志社大学 法学部・法学研究科

法律学科

犯罪と法

教授 川本 哲郎

教授 川本 哲郎
専門分野刑事法
研究室光塩館419
TEL(075)251-3328
 業績リスト

私の研究

 これまでの研究の中心は、交通犯罪と精神障害犯罪である。この二つについて、様々な角度から研究を続けてきたので、ここから「犯罪と法」の全体像を追求したいと考えている。そこで採用するのは、犯罪の動機から始まり、刑法、刑事手続の問題を踏まえて、犯罪者の処遇を考えるというアプローチである。具体的には、犯罪の原因と対策・犯罪者処遇論の中に、刑法理論(過失、責任能力など)の学説・判例や刑事手続(鑑定など)の問題、被害者の問題などを含めて考察していくことになる。2011年に書いた「飲酒運転犯罪者の処遇」という論文では、アルコール依存という精神障害を問題とし、飲酒運転に関する法規定(飲酒運転「酒酔いと酒気帯び」、自動車運転過失致死傷、危険運転致死傷)の内容や判例に検討を加え、被害者の問題を考えた後に、飲酒運転犯罪者の処遇と飲酒運転犯罪の予防という問題を取り上げるという方法を採用した。
 このようなアプローチによって、少しは違ったものが見えてくるのではないかと思っているが、実際のところは、悪戦苦闘の日々が続いている。
 ちなみに、交通犯罪と精神障害犯罪以外のテーマで、取り組んだことがあるものは、犯罪被害者支援、財産犯、住居侵入、業務妨害、法人の刑事責任、組織犯罪、罰金刑などである。また、医事刑法の諸問題―脳死と臓器移植、安楽死、被害者の承諾(インフォームド・コンセント)、堕胎罪、性犯罪、感染症など―についても以前から関心を抱いている。これらの問題についても、上記と同様の手法で考察を深めたいと思っている。 
 2015年には、これまでの研究をまとめた「交通犯罪対策の研究」(成文堂)を公刊した。

講義について

 犯罪学では、犯罪の原因について考える。犯罪学の歴史を見た後で、犯罪の生物学的、心理学的、社会学的要因を順次検討する。刑事政策では、法解釈学との関連を意識しつつ、犯罪の対策について考えていく。その中心は刑罰論である。
 犯罪対策各論では、上級生向けに、特定の犯罪―精神障害犯罪と交通犯罪―を取り上げ、詳細な検討を加える。また、犯罪被害者の問題についても考察する。

プロフィール

 1950年京都市生まれ。中央大学法学部を卒業後、同志社大学大学院法学研究科に入学。京都学園大学、京都産業大学勤務を経て、2012年に同志社大学法学部に着任。
趣味は、学生時代にブルーグラスという音楽が好きで練習したことがあるが、現在はミステリーを中心とした読書あるのみ。とくに歴史ミステリーが好きだが、最近はあまり面白い作品に巡り会わないのが残念である。