同志社大学 法学部・法学研究科

法律学科

基本的インフラとしての刑事司法手続

教授 河村 博

教授 河村 博
専門分野刑事法
研究室光塩館303
TEL(075)251-3904
 業績リスト

私の研究

 矯正保護を含めた刑事司法手続は、電気・ガス・水道や通信手段などと同じく、普段の生活ではその存在を特に気にすることもないのですが、現代の日本の社会を陰から支えている縁の下の力持ちであると言っても決して過言ではありません。つまり、日本社会の安全・安心・繁栄を支える基本的インフラの一つなのです。しかし、多くの皆さんにとっては、刑事法の分野、とりわけ刑事手続法についてはなじみがなく、特段の興味も関心もないかもしれません。
 後にプロフィールのところでも触れていますように、私は、38年近くにわたって捜査公判といった実務や刑事関係を中心とする立法作業等に携わってまいりました。実は、私自身、もともとは文科系科目が苦手で、しかも実務家になるまで刑事法関係は余り好きではありませんでした。法学部に入学し、その後司法修習をしているときも、私の興味の中心は民事関係の実体法・手続法だったのです。ところが、結局、長年にわたり、刑事関係の法令を勉強し、その実務、法改正などに従事することになったわけです。今申し上げて、自分の選んだ道は間違っていなかったと断言できます。私の経験からいって、面白いと思えなければこれを専門にすることはできませんが、食わず嫌いといいますか、何が面白いかは実際にそれを知ろうとし、やってみなければ分からないということです。このたび縁あって同志社大学で刑事手続法の講義などを担当させていただくことになりました。皆さんにも刑事手続を中心とした刑事法の分野の面白さを少しでもお伝えすることができれば幸いです。
 前触れが長くなりましたので本題に入らせていただきます。私の研究は刑事法、それも当面は刑事手続法ということになりますが、日本社会の基本的インフラである刑事司法手続について、その実態を踏まえつつ、21世紀の刑事手続のあるべき姿や特別法を含む実作法も視野に入れた総合的な視点から、様々な現代的課題を研究したいと思っております。

講義・演習・小クラスについて

 刑事訴訟法の講義は、Ⅰが捜査の端緒から起訴までを、Ⅱが証拠・公判手続を中心に説明したいと思っております。中心にと申し上げていますのは、皆さんの理解を深めていただくために、Ⅰ、Ⅱとも、手続の全体像や民事関係との比較などにも適宜(場合によっては繰り返し)触れたいと思っており、実体法についても講義内容に関係するものはそのポイントとなる事項についてその都度説明する予定でいます。こうすることで、実体法などについての理解もより深まるきっかけになればと願って思っております。
 演習は、年次を問わず主に刑事訴訟法に関連する判例等を取り上げ、参加者全員に一度は発表していただく予定です。演習も刑事法全体の理解を深めていただくためのものにしたいと思っております。

プロフィール

 京都府で生まれ育ち、学びましたが、1977年4月から2015年1月までは東京等で刑事の実務、立案等を行ってきました。現代音楽は苦手ですが、クラシックから民謡、歌謡曲、Jポップなどまで、アーチストの年齢、性別を問わず、幅広い分野の音楽を聴くのが好きです。