- 法学部・法学研究科ホーム
- 教員紹介
- 法律学科
- 保井 健呉
- 保井 健呉
法律学科
武力紛争法による保護の探求
助教 保井 健呉
専門分野 | 国際法 |
---|---|
研究室 | 光塩館419 |
TEL | (075)251-3328 |
業績リスト |
私の研究
国際法の中でも、武力紛争法と呼ばれる領域を研究しています。武力紛争法とは、戦争の悪影響を最小限にすることを目的とする法律で、最近では国際人道法とも呼ばれています。分権的であり法の遵守確保の難しい国際法において、戦争の戦い方を制限するようなルールが守られるのか、と疑問に思われるかもしれません。しかし、実際には軍事的に不必要な破壊は交戦者にとっても望ましくなく、ここに人道的考慮に基づいた規制の余地が存在します。これらを背景に、武力紛争法は軍事的必要性と人道的考慮の均衡する点に成立しているのです。
それでも、武力紛争法の違反はこれまでも繰り返されてきました。遵守を確保するためには、「武力紛争法の違反の責任追及」と「現実に即した遵守可能なルール」の大きく二つのことが重要です。前者については近年、武力紛争法の違反を戦争犯罪としてその個人責任を追及する国際刑事法の分野で研究が盛んです。そして、私が武力紛争法の研究を通して取り組んでいるのが、後者のより現実に即した遵守可能なルールを示すことです。
これまで、武力紛争法の中でも戦時の通商活動の妨害に関するルールを研究してきました。このルールは海戦に独特なルールで、一定の手続きの下で民間の商船を拿捕し、押収することが認められていました。このルールの設立は古く、現代のより戦争犠牲者の保護を配慮した枠組みに適合するため、どのような変化が生じたかを研究してきました。現在は、戦時の通商活動の妨害に関するルールにおいて商船の保護に法的手続きが大きな役割を果たしていたことから、武力紛争法の他の領域においても同様に手続的保護が重要なのではないか、との問いの下での研究を行っています。
それでも、武力紛争法の違反はこれまでも繰り返されてきました。遵守を確保するためには、「武力紛争法の違反の責任追及」と「現実に即した遵守可能なルール」の大きく二つのことが重要です。前者については近年、武力紛争法の違反を戦争犯罪としてその個人責任を追及する国際刑事法の分野で研究が盛んです。そして、私が武力紛争法の研究を通して取り組んでいるのが、後者のより現実に即した遵守可能なルールを示すことです。
これまで、武力紛争法の中でも戦時の通商活動の妨害に関するルールを研究してきました。このルールは海戦に独特なルールで、一定の手続きの下で民間の商船を拿捕し、押収することが認められていました。このルールの設立は古く、現代のより戦争犠牲者の保護を配慮した枠組みに適合するため、どのような変化が生じたかを研究してきました。現在は、戦時の通商活動の妨害に関するルールにおいて商船の保護に法的手続きが大きな役割を果たしていたことから、武力紛争法の他の領域においても同様に手続的保護が重要なのではないか、との問いの下での研究を行っています。
講義・演習・小クラスについて
春学期に「リーガル・リサーチ」、秋学期には「文献研究」と「国際社会と法」の講義を担当します。「リーガル・リサーチ」では、法学部での学びをスムーズに進めるため、法律文書の読み方や探し方、レポートの作成方法やグループワークについてなど、これから必要であろう基本的なことを取り扱います。大学での学習はこれまでのやり方と違うところも多いと思いますが、スムーズに馴染めるよう手助けができたらと考えています。
「文献研究」では、国際法に関する重要な英語文献を題材に、国際法の学びをさらに薦めるためのお手伝いをできたらと思います。「国際社会と法」では、国際法の入門科目として、まず学生のみなさんに、国際法に関心を持ち、全体的な枠組みを理解してもらうことを目指しています。国際社会と国内社会は、それぞれ分権的社会と中央集権的社会で大きく異なり、さらに国際社会では自力救済がそれなりに認められているなど、戸惑うことも多いかもしれませんが、両者の違いを理解し、さらに興味を持ってもらえればうれしいです。
また、春・秋と継続して「特殊講義」を開講しています。この特殊講義では、秋学期に開催される国際人道法模擬裁判への参加に向けて、国際人道法・刑事法の基本的な考え方や、模擬裁判のやり方を学び、最終的には英語で弁論ができるようになってもらいます。
「文献研究」では、国際法に関する重要な英語文献を題材に、国際法の学びをさらに薦めるためのお手伝いをできたらと思います。「国際社会と法」では、国際法の入門科目として、まず学生のみなさんに、国際法に関心を持ち、全体的な枠組みを理解してもらうことを目指しています。国際社会と国内社会は、それぞれ分権的社会と中央集権的社会で大きく異なり、さらに国際社会では自力救済がそれなりに認められているなど、戸惑うことも多いかもしれませんが、両者の違いを理解し、さらに興味を持ってもらえればうれしいです。
また、春・秋と継続して「特殊講義」を開講しています。この特殊講義では、秋学期に開催される国際人道法模擬裁判への参加に向けて、国際人道法・刑事法の基本的な考え方や、模擬裁判のやり方を学び、最終的には英語で弁論ができるようになってもらいます。
プロフィール
1989年奈良生まれ。同志社大学法学部、同大学院法学研究科を経て、同志社大学大学院法学研究科博士課程後期課程修了。博士(法学)。2019年度から特別任用助手、2021年度から助教を務めています。手を動かすのが好きで、趣味として模型を作っています。最近は忙しくてなかなか完成までいたりません。