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法曹をめざすあなたへ

「法曹」の道へ進んだ卒業生から皆さんへ

夢を叶える(弁護士・2006年3月法学部法律学科卒業)

私は、2006年3月に大学を卒業したのですが、その後すぐにロースクールに進学したわけではなく、大学卒業と同時に結婚し、その後ふたりの子どもを出産しました。そして、4年ほどの専業主婦時代を経て、ロースクール(大阪市立大学未修者コース)に進学しました。

ごく普通の専業主婦をしていた私が、弁護士を目指したのは、「手に職を持ちたい」と思ったことがきっかけでした。「手に職を持ちたい」と思っても弁護士を目指す主婦の方はほとんど居ないでしょうが、大学時代に曲がりなりにも法律の勉強をしたという自負があったことや、私がしっかり稼いで子どもたちに良い教育を受けさせたいという強い気持ちがあったことが、私を決意させたのだと思います。

子育てをしながらのロースクール生活は大変でした。夕方授業が終わったら、大急ぎで子どもたちを保育園と幼稚園に迎えに行き、家事をおよそ終えたら、夫と交代し、またロースクールの自習室に戻って勉強をするという日々でした。定期試験中に、下の子が夜泣きで寝てくれず、一睡もできないまま試験を受けたこともありました。しかし、私には、「必ず弁護士になる!」という強い思いがあったので、途中で挫折することもなく、何とか2回目の司法試験で合格をすることができました。

司法試験に限らずですが、夢を叶えるときに大切なことは、誰よりも強い願望を持つことです。「こうなりたい」ではなくて、「自分はこうなる!」と決めることです。願望が強い人ほど、間違いなく夢に近づきます。

私は、現在、自分自身で事務所の経営をしながら、弁護士業に勤しんでいます。弁護士の仕事は、司法試験の勉強と比べ物にならないくらい大変です。精神的にしんどくなることがたくさんあります。しかし、その分、大きなやりがいを得ることができます。他の仕事では得られることのできないような重みのある「ありがとう」を貰うことができる仕事です。

皆さんも、強い願望を持って、夢を叶えてください。

丁寧に学習すること(弁護士・2016年3月法学部法律学科卒業)

私は、大学入学時から漠然と法曹を目指しておりましたが、司法試験のための勉強を本格的に始めたのは、3年生の秋からでした。法科大学院入試の1年前というタイミングです。それでも法科大学院入試に合格し、司法試験にも無事合格することができたのは、大学や法科大学院の講義を大事にする姿勢があったからだと思います。

司法試験を目指す人の中には、大学入学時から予備校に通い、大学や法科大学院の講義を疎かにする人も少なからずいます。確かに、大学の期末試験は司法試験とは異なる出題形式であることがほとんどですし、司法試験とは直接関係のない講義もあります。しかし、日々の講義やゼミ活動に対して真面目に取り組むことができない人は、精神的にも肉体的にも過酷な司法試験を乗り切るだけの土台を築く機会を、自ら放棄しているに等しいと思います。いきなり、2・3時間の筆記試験8科目と択一試験3科目を5日かけて行う試験を受けられるだけの体力を築くことはできませんし、法科大学院の講義についていくことすらできないと思います。
私個人の感想ですが、司法試験本番は予想を遥かに超えるプレッシャーがありました。何とか乗り越えることができたのは、「自分は日々真面目に勉強してきた」という自信が心の支えになっていたからです。

こんな単純なことを意識的に取り組むだけでも、周りと大きな差をつけることができると思います。是非、学生の皆さんには、同志社の素晴らしい環境を存分に活用して、普段の講義から「丁寧に学習する」という習慣を身に付けていただけたらなと思います。

私は、同志社大学の入学式当日のオリエンテーションで、当時学部長だった政治学科の村田先生が「ここがロドスだ、ここで跳べ。同志社で実力を証明し跳んでください。」とおっしゃったことを鮮明に覚えています。そして、この言葉を、今、同志社で学ばれている皆さんにも贈りたいと思います。皆さんとこの世界でお会いできることを、楽しみにしております。

法曹という選択肢(裁判官・2017年3月法学部法律学科卒業)

1.自己紹介

私は、2017年3月に同志社大学を卒業し、同年4月に同志社大学法科大学院に入学、2019年3月に卒業し、2019年度の司法試験に論文3位、総合5位で合格いたしました。司法試験の勉強を始めたのは、大学4回生の2016年4月からです。本稿により、法曹を目指すということへのハードルを下げ、選択肢を広げられる人が増えればよいなと感じています。

2.司法試験は難しい?立派な志が必要?

私が法学部で過ごした4年間に思ったことの一つとして、せっかく法学部に入ったのも関わらず、「法曹という進路を選択肢から無意識に排除する」人が極めて多いという点です。「司法試験は難しい」、「なりたいという動機が余りない」私自身もそう思っていました。
しかし今思ってみれば、何も特別な資格ではなく、勉強すれば試験は突破できますし、法曹になるにあたって明確な動機を語れる人なんてめったにいません。
法曹を志したきっかけなんて、「就活が嫌だったから」「大学で勉強してなくてもっと勉強したいと思ったから」でいいのです。4回生からでも遅いなんてことはありません。周りに流されて法曹に憧れたでもいいんです。法曹を目指した動機は後から、就職するにあたって考えればいいと私は思います。

3.司法試験は何回も落ちる大変な試験では?

司法試験は意識次第で何回も落ちる大変な試験にもなり、或いは簡単な試験にもなります。
司法試験においては勉強期間なんてあまり関係ありません。短期間で受かる人は受かるし、受からない人受からない。なぜでしょうか。
短期間で受かる人は今の疑問に対して真剣に考えます。短期間で受からない人はそこに目を向けない傾向にあるでしょう。違いは考えるか、考えないかという点にあります。どれだけ勉強しても考えてない、考えるのが面倒くさい人は一切成長しません。
司法試験はただ勉強するのではなく、「考えて勉強することが大切だ」ということに気づくか否かです。山の麓から山頂に行くにあたって、事前準備として何が必要か当然考えますよね。考えずに登山するからダメなのです。

4.終わりに

人生は一度きりですから、ぜひ一度は自分が弁護士や裁判官、検察官になったかっこいい姿をイメージして、この世界に飛び込んできてください。